GMNマンスリー(第19回)【満員御礼】
Global Moms Network
「子どもが育つそれぞれの時期に
大人はどうサポートするか」
- 日時: 2013年4月14日(日)
- 会場: 六本木
- 時間: 13:30~16:00
- 主催: 一般財団法人International Women’s Club JAPAN (IWCJ)
開催概要:
今、日本の子供たちは、内向きだと言われています。海外へ留学する生徒の減少や挑戦することを恐れる新入社員の存在もよく報道されています。これは、子供たちだけの問題でしょうか。日本は、世界の中でも有数の経済大国であり、治安のよい国です。そこでの生活は確かに快適です。日本での生活を大切にし、国内のとどまることに問題があるのでしょうか。内向き・外向きとは、生活の場が国内か海外か、海外経験があるかないかということではないと考えています。今の子供たちは、2~30年前と異なり、時代の変化がはやく、また便利な情報機器が身近にある環境で成長しています。情報を簡単に大量に入手でき、それらを取捨選択していくことが求められています。とても忙しい時代なのです。
しかし、こういった中でも、昔と変わらず、あるいは昔以上に時間のかかる変化があります。それが、子どもが大人になるという変化です。では、わたしたちのイメージする大人とは、どのような存在なのでしょうか。私は、依存から自立への変化を大人への変化と捉えています。人間は、地球上の生物の中でも、大人になるのにとても時間がかかる生き物です。身体な成長だけを考えても、15~20年近くかかります。この変化は、もちろん、子どもたち一人ひとりが、自分の力で切り開く変化ですが、まわりの人々の協力や支援がとても大切だということがわかってきました。最新の脳研究でも、脳の発達には、適切な時期があり、教育にも、その考え方が反映されるようになってきています。
多くの子供たちと学校という場で接してきましたが、○○だと伸びるといった便利な方程式はありません。それだけに生徒たちの成長はとても楽しみです。心身の成長は、直線的ではなく、階段状に現れるので、とても驚かされます。
人間は、依存した状態で誕生するわけですから、最初は、まず、自分の身の安全を誰が図ってくれるのか、自分にどういった機能が備わっていれば生きていけるのかが、大切な情報になってきます。自分の環境が安全であることを認識すると、そこから、飛び出していろいろなことをやってみたいと思うようになります。それができるようになると、そもそもその安全な環境を壊して、自分の力で場を再構築しようとします。それぞれの時期に大人はどういった支援ができるのか、多くのお母様がたと一緒に考えていければと思っています。
講師:高際伊都子(たかぎわいつこ)さん
渋谷教育学園渋谷中学高等学校副校長。慶應義塾大学理工学部卒業。私立の女子中高に数学科の教員として勤務の後、平成8年の同校開校から現職。平成16年から同学園評議員。平成19年から早稲田大学系属早稲田渋谷シンガポール高校副校長兼務。文部科学省学校施設の在り方に関する調査研究高等学校施設部会協力者(平成16年より)。公益財団法人海外帰国子女教育振興財団理事(平成22年より)。公益財団法人ユネスコ・アジア文化センター評議員(平成21年より)
5月18日は、GMNマンスリー第20回『女の子の幸福論 もっと輝く明日からの生き方』を開催!