グローバル・ママ・インタビュー
「Global mindを持つ親として子どもに向き合うには」
駐日エルサルバドル共和国大使
マルタ・リディア・ セラヤンディア・シスネロス閣下
2児の母。(27歳の息子さんと16歳のお嬢さん)
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3.11以降、子どもが安全であることへの意識はとても高まって来ました。
ただ、その子どもの「安全」というのは親が与える子どもの周りの環境と言う
意味だけではなく、子ども自身の心のあり方という事でもあります。
この前も道でびっくりしたのですが、若いお母さんがベビーカーを押していて、赤ちゃんはじっとお母さんを見ていました。でもお母さんはずっと携帯を見ていて子どもの顔をまったく見ていません。本当にかわいい赤ちゃんで、どうしてこんなかわいい赤ちゃんの顔を見てあげないのだろうと不思議でした。
子どもの目を見るというのはとても大切です。
話をする時には必ず子どもの目をみて話す。家に帰ってきたら、まず目を見て
「お帰りなさい」と言ってあげてほしいです。毎日目を見ていたら子どもの心境に何か変化があった時にはすぐ分かります。その上、つねに話を聞いて、
子どもが気楽に話をできる環境を作ってあげてほしいです。
レストランなどで並んで座っていても、親は携帯、子どもはゲームとまったく別々のことをしている姿をよく見ます。もっと子どもを見て、子供とコミュニケーションをとってほしい。携帯やゲームは便利です。でもどこまでその便利を取り入れるか。時間を決めたり、使用する場所を決めたり、食事の時は携帯をテーブルに置かないなどと気をつけることでコミュニケーションの時間をとれます。
携帯文化は日本が先頭を切っています。今日本で起きている事が近い将来アジアで起こります。日本は自分達がアジアをひっぱっているのだと気がついて見直すべきです。子どもと一緒の時間の中で一番優先すべきものはなんでしょう?
日本の親御さんは自分の子どもを人と比べる人が多いです。子どもには1人1人それぞれ資質があり、違った道があります。親の理想の人と一緒にはなれません。まずは子どもとしっかりと向き合い、目をみて過ごし、子どもが何をしたいのか、何が合っているのかを知り、うまく導くことが大切です。
それができるのは子どものことを一番知っている親です。でも、その時には子どもに自分の考え方を押し付けない事。子どもに選択肢を与え、子どもが考えて決める環境を作ってあげることが親の役目です。ただ、人としてダメなものに対しては親が石・壁となって止める強さがいります。そのバランスが親には求められます。
そうやって自分の子どもと向き合って子どもの事を知り、子どもをかわいいと思えば、他の人の子どももかわいいと思うものです。社会全体として子どもを大切にして行く事がこれからの日本に必要なことだと思います。
■写真(右→):釜石市の鵜住居小学校を訪問したときの様子(IWCJとともに)
■写真(下↓):リトルアンバサダー(Little Ambassadors)の様子
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